ガルと僕 1



とあるアパートの一室で。

「ああっ…!ガルっ!ガル!!……んんっ」

「んー?おまえの嬌声はたまらんな……」

僕は今、仰向けのガルの上にうつ伏せ、彼の頭を抱え込んでいる。
彼の人差し指と中指が僕の内部で蠢く。

彼の名前はガル。狼人だ。
そして僕の最愛の人でもある。
特有の長いマズルが僕の喉元で蠢いている。

「ほら。もっと力抜けよ」

そういいながら、彼は引き抜いた指にタップリと唾液をつけ、再度挿入する。
指はかすかな抵抗を見せながらもスムーズに飲み込んだそこを押し広げる。
今日は満月、彼が欲望を抑えられなくなる日でもある。

「あっああ……あっ!!」

彼の指が軽く曲がり奥を圧迫するたび、
僕は彼の体毛を掻き乱す。

「へへっ、もうこんなにやわらかくなったな」

そういって彼は一段と秘部の入り口を広げた。

「やぁっ……」

恥ずかしい。
羞恥心で一杯になった僕の心を煽るかのように
彼はゆっくりと指を引き抜き、僕の頭を引き寄せて囁く。

「なぁ、そろそろ俺のも可愛がってくれよ」

そういい彼はにぃと白い歯を見せながら、
視線を下腹部へと誘導する。
月明かりの中、テントを張ったパンツから取り出されたそれは、
張り詰め、脈打ちながら透明な液を垂らしている。
ごくりっ。
むわっと香ってくるオスの匂いにつられて
僕は彼の一物を舐めた。
ぺろぺろと竿を舐め、口に含んで上下させる。
オスの味がする。

「んんっ!!」

僕が夢中でオスの味を堪能していると、
下腹部に何かを感じた。

ニュッチュニチュッ

僕がガルの股間を舐めているということは、
僕のお尻はガルの目の前にあるということで………

案の定、ガルが僕の秘部を味わっている。
長い舌が内部をかき回し、溢れた唾液が太ももを伝う。
なんだか、お尻が熱い。
彼も感じているようで口の中のものが大きく脈打っている。
彼のオスもとろけるように熱い。
なんか、だめだ。足がガクガク震えてきた。

「あぁもう限界だ。我慢できねぇ」

彼が秘部から口を離す。
つぅと唾液が糸を引いて切れた。

「おまえ、可愛すぎだぜっ」

ガルが僕を仰向けに押し倒す。
荒い息遣いで首筋にキスしながら秘部に自らを押し付ける。

「いくぜ?」

彼が耳元で囁いた。
僕は彼のふかふかの胸元に頭を押し付け、
少しだけ頷いた。

はっ、はぁ、はあっ。
ゆっくりと体重をかけ、オスが僕の中を押し広げる。
ガルが念入りに広げたおかげで痛みはほとんどない。
お尻に毛皮があたる感触がする。
中で熱がヒクヒクと波打っているのが分かった。

「全部……入っ…た?」

「っぁあぁ」

ひどく余裕のないかすれた声がする。
どうやらなじむまでそのまま待ってくれるつもりのようだ。

「動いていい…よ?」

そういうと、彼は何かを必死に押さえ込むように
ゆっくりと動き始めた。
ゆっくりと動く分、ひどくその存在を感じてしまう。

僕の反応に気づいたのだろう。
ガルは乾いた牙をひと舐めし、
より感じさせようと胸に吸い付いてきた。

「あっ…やぁっぁ……やぁぁっ」

だめだ。感じすぎてしまう。
全身を電気が走るようなむずかゆい快楽に犯されながら、
必死に彼を引き剥がそうとするが、 すぐに押さえ込まれてしまう。
下からの突き上げと胸の刺激で僕は悲鳴を上げた。
必死で彼の頭と背中の毛を握り締め、ぎゅぅぎゅぅと彼の物を締め付ける。
すると、彼は限界が近いのを察してか、すかさず刺激をやめ、
深く深く口付けし、舌を絡ませてくる。

今度は指と指を絡ませて、次第に腰の動きをはやめてくる。
緩急をつけた腰の動きに僕はすっかり体の自由をなくし、
彼の思うがままとなる。
いつしか僕は手放しで彼からの愛撫に感じていた。
達しそうになると緩められ、
落ち着いてくると激しく攻められ、
理性なんか吹き飛んでベッドの海で溺れていた。

そのまま身をゆだねて
漂っていると次第に熱に包み込まれた。

熱い。

激しい快感の中、
熱が内部に向かいだしたと思うと、激流となって
一気に僕の中と外に放たれた。
粘質の液体が体内で引っかかっているのを感じる。
ビュクッビュクッと脈打ちながら、
僕はガルに種付けをされていた。

 

はぁはぁはぁっ。
お互いの荒い息遣いが聞こえる。
背中に力を感じ、
みてみるとガルにガッチリ抱き付かれていた。
なんだかとてもうれしい。

消えていく熱と、襲ってくる孤独感から
ひたすら守ってくれるその腕を、
僕は愛しさを込めて
強く抱き返した。




あとがき

なんかヤってるだけのお話になっちゃいました。
内容がないよー。
何気にはじめての名前付きキャラだったりする。

2008/01/21 執筆


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